【平成25年度】FD実施報告書
69/75

【総 括】 本FDの分科会Bでは、25年度に開講した社会科学系のモジュールⅠ・Ⅱのうち、4名の先生方から事例を報告していただき、活発な議論が行われた。 4名の先生方からは、アクティブラーニングを導入するに当たり、工夫した点、苦労し・ 事前に資料を配布して頂ければ理解しやすくなると思います。 ・ 報告会の発表のお話、もう少し早めにいただけたら・・・と思います。(ご無理のない範囲で) ○ 今後、FD・SDのテーマや実施方法などに関して何かご希望がありましたら、ご記入下さい。 ・ 教授のプロセスと同時に大学(学部)として何を身につけさせたいかという点について具体的に示すことについても必要なのかと感じた。 た点、今後の課題等について個別具体的に説明を頂いた。学生の動機づけのために流行歌・諺・教科書等の身近な材料を活用し気づきを促す方法、レポートやプレゼンテーションの評価項目やポイントを纏めたルーブリックを学生に提示し改善の道筋を具体的に示す方法、更には講義主体の授業において授業ログシートを活用し学生の参加を促すとともに理解度を高める工夫等について説明があった。 参加者の意見には、「様々な実践例を聞いて非常に参考になった。」、「具体的にアクティブラーニングがどのようなものであるかについて理解することができた。」というものもあり、非常に有意義なFDであったと言える。 一方で、アクティブラーニングでは中途半端な議論に終わり十分な知識が身につかないのではないか、教員や学生に過度の負担となるのではないか等の懸念も示された。また、アクティブラーニングを全ての科目で導入する必要があるのか、モジュールではアクティブラーニングを導入している科目と講義中心の科目を連携させることはできないか等の論点も提示された。参加者の意見では、「教育目標によってアクティブラーニングがよいものとあわないものがあると思うが、そこら辺の条件も分析すべきではないかと感じた。」という現行のモジュールに対する疑問も示された。 参加者のアンケート結果を見ていると、全体として満足しているかの設問に対し、「あてはまる」(50%)、「ややあてはまる」(50%)をあわせると、参加者は全員満足していたことが確認された。また、全体として有益だったかの設問についても「あてはまる」(50%)、「ややあてはまる」(50%)であり参加者全員が肯定的な評価をしている。工夫した点、苦労した点、改善点等の具体的な事例報告にとどまらず、アクティブラーニングの意義やモジュールの在り方・改善策についても幅広く討論が行われたことが参加者の高評価の理由であると推察される。一方、アクティブラーニングの定義・目的・方向性やモジュールの在り方については、多くの教員が問題意識を持つべき内容であることから、参加者が少なかったことが非常に残念であり、参加を促す工夫が必要であると考えられる。 (文責:谷口 眞司) 6

元のページ  ../index.html#69

このブックを見る