【平成28年度】FD実施報告書
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(2)総 括(10(1)を踏まえFD全体の総括を記述する)本FDの主旨は,学生調査の実施報告書に基づき,学生の学習行動の実態把握と,そこから明らかになる大学教育の課題への対応であった。参加者の関心はたいへん高く,報告に対する質疑応答が盛んに行われた。 確かに,一部から指摘があるように,質疑応答のほとんどが調査方法やその分析の射程と限界に関するものであり,教育課題への対応については十分な時間を割くことはできなかった。しかしながら,このことは改めて,学生の学習行動を客観的、総合的に捉えることがいかに難しいことであるかを示しており,また,大学の教育改革を客観的な資料に基づいて行うことが,依然,チャレンジングで不可欠な課題であることを明らかにしている。 また,今回の質疑応答で出された調査方法に対する意見は,単に調査技法をめぐる形式的な議論ではなく,むしろ,教員側が教育現場のなかに見出している問題点やその所在をどう考えているかについて浮き彫りにする,意義深いものであった。 例えば,質疑応答のなかで,大学生の意識や行動に関して以下のような項目への言及がなされた。すなわち,「大学選択で重視した点・志望度」「入学時の期待」「大学への適応」「学習時間」「生活時間」「大学教育の選好」「授業への取り組み」「学習成果」「先生との交流」「友人との交流」「進路意識」「授業の満足度」「社会観や就労観」などである。そして特に今回のFDで出された提案としては,専門教育課程・教養教育課程・各部局入口部分での調査のリンク,大学間での同学部・同専攻の比較,卒業生の追跡調査などであった。こうした意見や提案は,学生の意識と行動に対する理解をより深めたいとする教員の率直な気持ちの表れであり,客観的データに基づく教育課題への取組みにたり前と思わない、将来に対して意欲がないといった学生の%がふえている。初年次教育をどのように行えば、卒業までうまくいくのか(学生もよく勉強し、教員も手間がかからず教育しやすい)。モジュール制を真剣に評価をすべき。学生によるFDというのが何年か前のモジュール制が始まった時にあった。そこで、多くの学生から不満が噴出したが、大学は現状を肯定してきたと思う。どこがいけないのか、どう改善すればよいのか、授業の公開をやってもそれだけで改善が進むとは限らない。モジュール制を始めるときの説明会で学長は「教養の授業が面白くないという学生がいる」と言い、モジュール制を始める理由の1つとしたが、今回のアンケート結果からそれは改善されてないと言える。・特になし・教育効果の評価方法について、大人数講義の方法について・学生がディスカッションや発表を向上させるための指導方法、課題の出し方など。・大人数相手の講義方法のレクチャー事務職員・特にありません

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