learningtips2021
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2.長崎大学の学びの方針―3つのポリシー―つまり、大学において学生は、知識を一方的に享受するだけの受け身の存在ではなく、授業という場に参加し、教員や他の学生とともに新たな知を模索し、主体的に問題を発見し解を見出していく能動的学修(アクティブ・ラーニング)を行う存在です。この点で、授業の一参加者である学生のみなさんにもよりよい学び、よりよい教育を教員とともに作り上げていく責任があります。高等教育機関である大学においては、みなさん自身が学位を取得するために何を身につけることが求められているのかを知り、授業を受けるだけでなく、大学生活全般を通して自ら学ぶ態度が求められています。それでは長崎大学で学位を取るために何を身につけることが求められているのでしょうか。それを説明する前に、まず、大学の3つの方針(ポリシー)について勉強しましょう。長崎大学だけでなく、日本のすべての大学は、大学の個性・特色を広く示すために3つの方針を決定し公表しています。大学って小中高の延長くらいに考えてた。なんか違うの?1.高校までの勉強と大学での学びの違い高校までと大学は何が違うでしょうか。大学は高等教育機関の1つで、小学校、中学校、高校といった初等中等教育機関とは別の目的をもつ機関です。初等中等教育機関では文部科学省の定めた学習指導要領にのっとって、決められた内容について学べばよかったのですが、高等教育機関では学ぶべき知識や技能は限定されていません。みなさんは、世の中の大量の知を貪欲に吸収し、新しい知を生み出すことが求められています。32文部科学省は標準的には1単位の授業科目につき45 時間の学修を必要とすると定めています(大学設置基準第21 条)。この45 時間という時間は大学の授業に出席するだけでは足りません。たとえば、半期15 回の2 単位の授業では授業外に週4 時間勉強する必要があります。▶アドミッション・ポリシー(AP):大学がどのような入学者を受け入れるかの方針▶カリキュラム・ポリシー(CP):大学がどのような教育内容・方法を実施し評価するかの方針▶ディプロマ・ポリシー(DP):どのような力を身につけた者に卒業認定・学位授与するかの方針⼊学CPにもとづき教育内容・⽅法と評価⽅法を決定DPにもとづき卒業認定・学位授与の決定⼤学での学び卒業豆知識APにもとづき⼊学者を決定I.長崎大学の学びの方針

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